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如来大悲の恩徳は
身を粉にしても報ずべし
師主知識の恩徳も
ほねをくだきても謝すべし
真宗門徒であれば法話や仏事のときに、となえ聞いたことがあろう「恩徳讃」である。大谷派と本願寺派ではそれぞれメロディーがちがう。本願寺派の「恩徳讃」はアップテンポで明るく、大谷派のメロディーは荘厳だが暗いような気がする。
さて、この「恩徳讃」の文は、御開山の和讃から採られている。
そして、和讃の原型となった文は『尊号真像銘文』中の、法然聖人御往生の六七日に修した仏事での聖覚法印の「表白文」からとされる。
ところが、この和讃の元である「粉骨可報之 摧身可謝之」の文の原文を御開山が略していなさるので、どうもしっくりこない。
と、いうわけで聖覚法印の「表白文」を『浄土真宗聖典全書』を参考にしてWikiArcに資料として追加してみた。
もちろん御開山の文は御開山のところで領解すればいいのだが、ともあれ原典がはっきりしたので、これからは「恩徳讃」を歌うたび、「表白文」をイメージできるというものだ。なお、新たに追加した漢文は林遊が読下したので乞校正。
→「聖覚法印表白文」
なんまんだぶ なんまんだぶ なんまんだぶ
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