浄土真宗では、肉食妻帯が許容されているのだが、我が家では、有縁の人の命日には精進と称して肉食を忌避していた。
幼い頃に、このまま往生する人が増えると、将来には肉を食べることは出来なくなるのではないかと子供心にも心配したものである。
戒には性戒(しょうかい)と遮戒(しゃかい)があるそうだが、本来、乞食(こつじき)によって命をつなぐ僧侶ならば、他者の食の布施に対して文句は言えないということもあるのであろう。
ともあれ、御開山の肉食に関する資料として、『浄土真宗聖典全書』二に「浄肉文」という文章があったので、資料としてhongwanriki.wikidharma.orgにUPしておいた。
浄肉文
『涅槃経』言、
「人・蛇・象・馬・師子・狗・猪・狐・獼猴・驢」十種不浄肉食
又言、「三種浄肉。」
見・聞・疑。見というは、わがめのまへにて殺肉食。
聞といふは、わがれうにとりたるを食するをいふ。
疑といふは、わがれうかとうたがいながら肉食するをいふなり。この三つの肉食を不浄といふ。この三つのようをはなれたるを、三種のきよき肉食といふなり。