いわゆる近代仏教によって僧侶からも忌避されてきた死後〔往生〕に対する末木文美士氏の考察の一部。
大谷派の小谷信千代師の『真宗の往生論』の「はじめに」によれば、
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近代教学が主流を占めてきた大谷派には、しかしながら「現世往生説」〔『無量寿経』で説かれる「即得往生」の語を「即」には同時即と異時即の二義あることを知らず現世に取り切った大谷派の異議〕の信奉者は今でも予想外に多く、僧侶対象とした学習会で、『無量寿経』や親鸞の説く往生は臨終時に得られるとされるものに限られることを説明すると、自分たちはそのように教えられてこなかった、と強く反論されることが屡々(しばしば)あった。
中には死後に浄土に生まれるなどという非科学的なことを今の若い人が信じますかと言って反論される住職までおられた。『真宗の往生論』(p.ⅰ)
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と、大谷派では「現世往生説」を説き死後の浄土無き真宗を説くようだ。
この末木文美士氏の論考は浄土真宗に対する理解が足りないところもあるが、社会では死がどのように捉えられているかという意味で参考になる。ノートに全文あり。
〔…〕内は林遊の追記
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